儒学のすすめ
論語 現代語訳大全

04-26 『正しくても言い過ぎれば関係を壊す』

現代語訳

子游しゆうが言われました。「仕える主君へ何度も注意をすると、立場を失い屈辱を受けることになります。友人へ何度も注意をすると、疎遠にされます。」
登場人物
  • 子游しゆう孔子こうしの弟子。孔門十哲こうもんじってつの一人。名はえん言游げんゆうとも呼ばれる。

現代への応用(☑表示)

現代においても、相手のためを思って意見や指摘をする場面は多くあります。しかし、内容がどれほど正しくても、それを繰り返し過ぎたり、一方的に伝え続けたりすると、相手には負担や圧力として受け取られてしまうものではないでしょうか。その結果、関係がぎくしゃくしたり、距離を置かれてしまうことがあります。

子游しゆうはここで、正しさを伝えることと関係を保つことのバランスの重要性を示しています。相手の立場や受け止め方を考えずに伝え続ければ、たとえ善意であっても、やがては信頼を損なうことにつながります。

重要なのは、何を言うかだけでなく、どの程度、どのように伝えるかだと考えられます。相手が受け入れられる範囲やタイミングを見極めることによって、初めて意見は意味を持つものではないでしょうか。伝えること自体が目的になってしまうと、本来守るべき関係を損なってしまう危険があるでしょう。

この章は、正しさを押し通すことよりも、人との関係の中でそれをどう活かすかを問いかけています。現代においても、相手への配慮を伴った伝え方こそが、長く信頼を築くために欠かせない要素であると言えるでしょう。

原文・書き下し文(☑表示)

子游曰。子游しゆういわく。
事君數、きみつかえてしばしばすれば、
斯辱矣。ここはずかしめらる。
朋友數、朋友ほうゆうしばしばすれば、
斯疏矣。ここうとんぜらる。
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