儒学のすすめ
論語 現代語訳大全

05-03 『君子が君子を生む』

現代語訳

(宓不斉ふくふせいが、魯ろの国を構成する地方のひとつ単父たんぷを治めました。)

お師匠様が(宓不斉ふくふせい:)子賎しせんを評されました。「このような人物は君子ですね。しかしながら、もしも魯ろの国に君子の人が居らっしゃらなければ、どうしてこのような立派な人物が現れたでしょうか。」
登場人物
  • お師匠様 … 孔子こうし本人。名は丘きゅう、字は仲尼ちゅうじ。
  • 宓不斉ふくふせい … 孔子こうしの弟子。字は子賤しせん。

現代への応用(☑表示)

人は生まれつきだけで成長するのではなく、周囲の環境や人間関係によって大きく育てられます。

孔子は宓不斉ふくふせいの人格を称賛しつつ、その背景には魯の国にいた優れた人物たちの存在があると見ました。

これは現代にも通じる考え方です。良い人材は、良い環境や良い指導者のもとで育つものではないでしょうか。

たとえば職場でも、優れた人がいる組織には、同じように誠実で有能な人材が集まりやすくなりますし、逆に、環境が悪ければ人は育ちにくくなるものではないでしょうか。

この章は、人を育てる環境そのものが、人材の質を決めるということを教えています。

原文・書き下し文(☑表示)

子謂子賤。子し子賤しせんを謂いう。
君子哉若人。君子くんしなるかな、若かごとき人ひと。
…
魯無君子者、魯ろに君子者くんししゃ無なくんば、
斯焉取斯。斯これ焉いずくにか斯これを取とらん。
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