儒学のすすめ
論語 現代語訳大全

14-42 『三年の喪と政治権限の委任』

現代語訳

子張しちょうが言われました。「書経に『高宗こうそうは喪に服して三年の間、政務について発言しなかった。』とあるのは、どのような意味でしょうか?」

お師匠様が言われました。「三年の喪に服したのは、何も高宗こうそうに限ったことではありません。昔の人は皆そのようにしていました。主君が亡くなれば、役人たちは皆、自分の判断を差し控えて、三年の間は冢宰ちょうさい(※)の指示に従ったのです。」
補注
  • ※冢宰ちょうさい … 天子の補佐役。
  • 三年間の理由は、17-21へ書かれています。01-11、04-20、14-42に三年の喪について書かれています。
登場人物
  • 子張しちょう … 孔子こうしの弟子。名は師し。張ちょうとも呼ばれる。
  • 高宗こうそう … 殷いんの22代の帝。武丁ぶていとも呼ばれる。
  • お師匠様 … 孔子こうし本人。名は丘きゅう、字は仲尼ちゅうじ。

原文・書き下し文(☑表示)

子張曰。子張しちょう曰いわく。
書云、書しょに云いう、
高宗諒陰三年不言、高宗こうそう諒陰りょうあん三年さんねん言ものいわずとは、
何謂也。何なんの謂いいぞや。
 
子曰。子し曰いわく。
何必高宗。何なんぞ必かならずしも高宗こうそうのみならん。
古之人皆然。古いにしえの人ひとは皆みな然しかり。
…
君薨、君きみ薨こうずれば、
百官緫己、百官ひゃくかん己おのれを総すべて、
以聽於冢宰三年。以もって冢宰ちょうさいに聴きくこと三年さんねんなり。
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